~慶應義塾一貫教育校派遣留学制度の設立~

国や地域を問わずに世界で活躍することが期待されている慶應義塾生には、自ら課題を発見し解決できる創造的な思考力と異文化を理解し違いを乗り越えるコミュニケーション能力を備えることが求められています。慶應義塾は創立以来、座学にとどまらず、スポーツ、文化・芸術など幅広い分野の学びによって豊かな人間性と総合的な学力を備えた世界に通用する人材の育成をめざしてきました。

慶應義塾の創立者である福澤諭吉も若き日に欧米を歴訪して、西洋文明の合理的精神に触れ、日本が封建制を脱して近代化するためには西洋の近代的な学問を学ぶことが必要であると確信し、慶應義塾を設立して若者たちの育成に努めました。初期の慶應義塾はイギリスのパブリックスクールを範として寄宿舎制度による全人格的な教育を実践しています。

2013年、慶應義塾は「慶應義塾一貫教育校派遣留学制度」を新たに設立しました。一貫教育校各校の枠を越えて選抜した生徒を米国 Ten Schools、英国 The Nineの名門ボーディングスクール(寄宿制学校)または、それに準じる名門ジュニアボーディングスクールへ1年間派遣します。各校の枠を越えて選抜された生徒が世界中から集まる優れた人材と寝食を共にしながら切磋琢磨して成長することを期待しています。

積極的に未知の世界に飛び出し、さまざまな学びに挑戦する意欲あふれる塾生諸君の応募をお待ちしています。

Ten Schools:
アメリカ北東部にある名門ボーディングスクール10校の集まり。その伝統、難易度、生徒の質などから高校のアイビーリーグと言われており、アメリカの私立中等教育(高校)の最高峰です。学業やスポーツを通じた交流も多く、切磋琢磨する関係にあります。
The Nine:
英国のパブリックスクールの中でも特に伝統がありエリート校と言われる9校の呼称。学業やスポーツ、そして寮生活の中で人間性を磨きます。多くの卒業生がオックスフォード大学やケンブリッジ大学に進学します。