The Taft School

interview 16

どのようなことを期待して渡航しましたか?

私にとってのアメリカの高校のイメージは「ハイスクールミュージカル」そのものでした。正直にいうと、海外での生活の経験が全くなかったので、タフトの様子は全く想像のつかないものでした。しかし、アメリカの名門私立だと聞いていたので、世界中の優秀な人材と同じ環境で暮らすことができることがとても楽しみでした。

留学を振り返って

一言で言うと、私の留学生活は良い意味で期待を大きく裏切るものでした。一番良かった点は、世界の名門大学を目指す意識の高い生徒たちと触れ合うことで大きな刺激を受けたことです。日本よりもはるかに多様性に富んだ環境が私を人間として大きく成長させてくれました。日本という単一民族国家から一気に留学生がたくさんいる国際色豊かな環境を経験できたことが、私の考え方を一番変えてくれた要因です。民族や文化の違いが起こす摩擦などのデメリットや、その壁を乗り越えて団結できた時の達成感など、実際に体験しないとわからない人間の心理を学ぶことができました。
一方、悪かった点は、寮生活でのストレスです。楽しそうなイメージを持っていた寮生活ですが、それは想像以上に大変で困難なものでした。特に、私が泊まっていた寮は現地出身のアメリカ人が多い寮だったので、文化や生活習慣の違いになかなか慣れることができませんでした。そのため、生活上の悩みが溜まっていた時期もありました。アドバイザーはとても優しい先生だったのですが、とても忙しい先生だったので、なかなか相談に乗って欲しい時に会えなかったのが大変でした。しかし、今思い返せば、悪かった点も私を精神的に鍛えてくれたので、寮のストレスも経験できてよかったと思います。お互いが心地よく過ごせるように配慮が必要ですが、友達や先生と家族のような関係を結ぶことができるのは、寮でないと絶対にできないことです。

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課外活動について

秋はクロスカントリー(長距離走)、冬はアイスホッケー、春は陸上(種目は中長距離)をしていました。スポーツは大体1軍と2軍(人数の多いチームは3軍まで)に分かれていて、能力にあったチームに入る仕組みです。クロスカントリーと陸上は1軍、アイスホッケーは3軍でした。中高では5年間バスケットボールを続けていましたが、思い切って新しいスポーツに挑戦しようと思い、この三つの競技を選びました。毎日の練習がとても大変でくじけそうになることもありましたが、陸上競技は私を精神的に鍛えてくれました。大自然の中を走った光景は一生忘れないと思います。3軍のホッケーは初心者たちだけのチームだったので、とても楽しくホッケーに触れることができました。そのほかにinternational club というサークルに入っていました。このクラブの活動の一環として、アジア系アメリカ人サミット(Asian American Conference)に参加しまして、他校のアジア系の生徒と交流をすることができました。
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授業について

一番大きな違いは人数です。どのクラスも5人から15人の少人数のクラスで、生徒が主体となって授業を進めます。机は議論がしやすい形担っていて、discussionが授業と成績の大半を占めます。また、日本では成績が試験の点数で決まるのに対し、タフトでは日々の課題や授業態度が成績に大きく反映されます。毎日の積み重ねが重視されるスタイルです。理数系の科目は日本の教育を経験していれば普通のクラスはそれほど難しくありませんが、Advancedのクラスを選択すればさらにレベルの高い授業を受けることができます。英語や歴史などエッセイやディスカッションがメインの授業は、たくさん発言することがとても大切なので、日本式の受け身の授業に慣れていた私にとって最初は大変でした。しかし、殻を破ることができた後からは授業が楽しいと思えるようになり、毎日自分が学んで成長していることを肌で感じることができました。私の個人的なお気に入りのクラスはHuman Geographyというクラスで、日本ではあまり学ぶことができなかった人種と民族の違い、宗教、世界中の紛争などについて勉強することができて、とても良い授業でした。ちなみに、私の受けていた授業はHuman Geography以外に数学、U.S.history, UM English, 数学、物理(前期)、Terrors in the name of god (後期),中国語です。

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短期・長期休暇について

サンクスギビング休暇の間はボストン三田会に紹介していただいたホストファミリーの家族と、私と同じように留学していたSFCの同級生のホストファミリーの家に泊まりました。クリスマス休暇は日本に一時帰国して三日間だけ学校に行きました。春休みの三週間のうち一週間はタフトで一番仲の良かった同級生の実家があるネパールに滞在し、その次の一週間は別のタフトの同級生の家に一週間泊まりました。最後の一週間はサンクスギビングの時にお世話になった家族の家に泊まりました。そのほかの短期休暇は学校に残ったりボストンを旅行したりしました。長期休暇中は宿題が出ません。「休むときはしっかり休め」というスタイルです。

今後の留学生へのアドバイス

留学することは、全てが予想を裏切ることの連続です。気負って留学に構えるよりは、何事も受け止めて柔軟に対応しよう、という気持ちの面で準備することが大切だと思います。そして、一番大切なことは、他人を頼ることです。他人に助けを求めることは全く恥ずかしいことではありません。アドバイザー、友達、上級生、保健室の先生、カウンセラーなど、相談できる相手はたくさんいます。学校の大人の役割は生徒を助けることなので、どんな些細な悩みも全力で受け止めてくれます。困った時は必ず周りに助けを求めてください。タフトは、誰かが困っていたらすすんで声をかけて相談に乗ってあげる、助け合い精神が基盤の学校です。逆に、助けを求めないと誰も気がついてくれません。人間関係でも、自ら輪の中に入っていかなければ、友達はなかなかできません。何事も、他人の動きを待たずに自分から行動を起こすことが留学を生き抜くコツだと思います。

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